デザインかアートかという話し

デザインかアートかという話しは難しいですね。
僕は、制作者としてはどちらでも良いと考えていて、創ったものが結果としてカテゴライズされると考えています。

ということを前提として。

デザインと呼ばれる領域で働いているとある人に「デザインとは何か?を一言でいうとなんですか?」と聞いてみたところ、「付加価値」という答えが返ってきました。

いろいろ本を読んでみたり、話しを聞いてみたりするうちに、「デザイン」というのは、「経済」とは切り離せないのではないかと僕は考えています。
そして、本当の良いデザインというは「経済」と切り離されたところで産まれ、「経済」に貢献するのではないかとも思います。

「複製芸術」の中で、
「純粋に、オリジナルであることに意味がなく」、
「経済効果を伴いながら生産し続けられることで、世に送り出される」のが
デザインではないかと。

ではアートは何か?
・経済効果をはじめから無視することが許されること。
・その先見性、メッセージ性によって経済以外に貢献する可能性を持つこと。
・既存のニーズ、潜在的ニーズの範疇の外から、
 作家が考える本質的な存在意義、方向性を訴える手段となりうること。
こうしたことが、同じアートの中に存在しながら、デザインの中では中心となりにくい点ではないかと考えています。

誰に何を伝えるのか。
そのために適した伝達経路の違い。
それが、デザインと呼ばれたり、そうでない呼ばれ方をしたりするのではと考えています。

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